味噌由来の乳酸菌「蔵華(くらはな)乳酸菌LTK-1」の継続摂取によって、風邪様症状の発生日数および最大持続日数が有意に減少することを確認　～日本臨床試験学会雑誌「薬理と治療」に論文掲載～

イチビキ株式会社(本社：愛知県名古屋市、代表取締役社長：中村 光一郎、以下イチビキ)は、味噌由来の乳酸菌「蔵華(くらはな)乳酸菌LTK-1」の継続摂取が、日頃疲れやすく風邪を引きやすいと自覚する健常な日本人男女の風邪様症状の発生日数および最大持続日数を有意に減少することを確認しました。
本研究に用いた蔵華乳酸菌LTK-1(菌株名Tetragenococcus halophilus No.1)は加工や保存、体内の消化液の影響を受けず、安定的に腸まで届く加熱殺菌菌体です。本研究では1日75mg(3,000億個)の蔵華乳酸菌LTK-1の継続摂取により、日頃疲れやすく風邪を引きやすい健常な日本人男女において、「風邪を引きにくくなる」､「風邪が早く治る」ことが確認されました。

蔵華乳酸菌LTK-1の免疫機能における作用機序は未だ不明な点も多いものの、免疫細胞の1つであるB細胞(抗体を産生する唯一の細胞)に作用し、B細胞を強く活性化することが報告されています。今後は免疫賦活の作用機序を解明していくとともに、機能性表示食品届出にもチャレンジしていきます。

本研究成果は2023年10月20日に、日本臨床試験学会雑誌「薬理と治療」に掲載されました。

論文タイトル

Effects of 12 Weeks of Consumption of Food Containing Tetragenococcus halophilus No.1 on Common Cold Symptoms in Healthy Japanese Adults
―A Randomized, Placebo-controlled, Double-blind, Parallel-group Comparison Study―

論文タイトル和訳

Tetragenococcus halophilus No.1含有食品の12週間継続摂取が健常な日本人男女の感冒様症状に及ぼす影響
―ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験―

要約

日頃疲れやすく風邪を引きやすいと自覚する健常な日本人男女のうち、試験参加に同意した者の中で血清IgAが相対的に低い者186名をランダムに2つのグループに分け、一方に蔵華乳酸菌LTK-1 75mg(蔵華乳酸菌75mgと賦形剤225mgを含む錠剤1粒)を他方に蔵華乳酸菌LTK-1をデキストリンに置き換え、カラメル色素で色を合わせた錠剤(プラセボグループ)1粒を12週間普段の食事で1日1回摂取して頂きました。

その結果、プラセボグループでは摂取期間3か月で平均29.0日間風邪様症状が発生したのに対し、蔵華乳酸菌LTK-1を摂取したグループでは22.4日(－6.6日)とプラセボグループと比較して有意に低値を示しました。更に、風邪様症状の最大持続日数については、プラセボグループでは風邪様症状が出てから平均14.0日間継続したのに対して、蔵華乳酸菌LTK-1を摂取したグループでは9.6日(－4.4日)とプラセボグループと比較して有意に低値を示しました。これらのことから、蔵華乳酸菌を摂取することで、「風邪を引きにくくなる」､「風邪が早く治る」ことが確認されました。【図1】

用語の解説

蔵華乳酸菌LTK-1

イチビキの発見した味噌由来の耐塩性植物性乳酸菌(菌株名Tetragenococcus halophilus No.1)の加熱殺菌粉末を商品名「蔵華乳酸菌LTK-1」もしくは「植物性乳酸菌YK-1」として販売している。

風邪様症状

風邪様症状は「全身倦怠感」､「寒気」､「熱っぽさ」､「疲労」､「くしゃみ」､「鼻汁」､「鼻閉」､「のどの痛み」､「せき」､「関節痛」､「筋肉痛」であり、5段階評価(「全くない」､「ほとんどない」､「少しだけある」､「多少ある」､「ひどい」)で日誌に記入し、「少しだけある」､「多少ある」､「ひどい」のいずれかを回答した場合、発症ありと判定することとした。試験期間中における風邪様症状の各症状を足し合わせた症状を風邪様症状として、その累積日数及び最大持続日数を測定した。

IgA

Ｂ細胞が産生する抗体の1種で、主に腸管、鼻腔、肺の気管支などの粘膜で作用し、ウイルスや細胞に結合し、生体内への侵入を防ぐ役割を果たす。

IgG

Ｂ細胞が産生する抗体の1種で、血中や組織中に広く分布して生体防御を担い、細菌や毒素に結合して無毒化する。