
一生に一度きりのお祝い お食い初めとは
お食い初めとは、生後100日を記念して行う一生に一度のお祝い(100日祝い、百日祝い)で、「一生食べ物に困らないように」との願いを込めて行うお祝いの儀式です。「お祝い膳」を用意し、ご家族がお箸を使って赤ちゃんの口元に料理を運び、食べさせる真似をします。
お食い初めの手順
1.祝い膳を用意する
基本の献立は一汁三菜です。一汁三菜とは、一般的に鯛などの尾頭付きの焼き魚、お赤飯、煮物、お吸い物、香の物となります。生後100日前後は、早い子ですと乳歯が生え始めることから、丈夫な歯が生えるようにという願いを込め「歯固め(はがため)の石」も用意します。地域によっては、歯固めの石として他に「タコ」「梅干し」「栗の実」「紅白餅」などを使うこともあります。
2.養い親が赤ちゃんを座らせる
祖父母や親戚内で最年長の人が養い親となり、祝い膳の前に座り、赤ちゃんを膝の上にのせます。これには、長寿にあやかると言う意味があります。養い親は赤ちゃんが男の子なら男性に、女の子なら女性にお願いします。
3.正しい流れに沿って食べさせる真似をする
画像のように正しい流れ(順番)で、養い親が赤ちゃんに料理を食べさせる真似をします。


お食い初めの献立・レシピ ~それぞれの食材や料理に込められた意味~
赤飯
日本では古くから赤い色には邪気をはらう力があると考えられており、魔除けの意味でお祝いの席に赤飯が振る舞われるようになりました。
お子様が病気や災難にあわず、健やかに成長するよう願いを込めてお赤飯を用意しましょう。
焼き物
鯛は「めでたい」という意味はもちろん、鯛は魚の中でも寿命が長いことから、長寿の象徴とも言われています。切り身ではなく、”首尾一貫= 最初から最後までまっとうし、長生きするように”との願いを込めて、頭から尻尾まで一匹丸ごと用意しましょう。

煮物
おめでたい意味のある食材や、旬の野菜を使用するのがポイントです。
食材、野菜 | 理由、由来 | 込められた意味 |
---|---|---|
人参、大根 | 紅白の色、「ん」がつくことから | 縁起が良い、「ん」がつく=「運」が付くように |
里芋 | 多くの小芋を成すことから | 子宝に恵まれますように |
れんこん | 穴が空いていていることから | 将来の見通しが良くなるように |
竹の子 | 天に向かってまっすぐと育つさまから | すくすく育つように |
お食い初めにぴったりな煮物レシピのご紹介
お吸い物
お吸い物には「吸う」力が強くなるようにという意味が込められています。
ハマグリや鯛、竹の子、松茸など、季節のものを椀だね(具材)にします。ハマグリには「良き伴侶に恵まれますように」という良縁を願う思いも込められていますが、これはハマグリの貝殻がもともとペアになっている殻としか合わないという性質から由来しています。
お食い初めにぴったりなお吸い物レシピのご紹介
香の物
香の物は、縁起を担ぎ「幸の物」とかけて、お漬物と呼ぶのではなく、香の物と呼んでいます。香の物(漬物)には長寿の意味もあります。たこの酢の物は「多幸」にかけて、また紅白なますは「紅白の水引」を細く切った人参と大根で表現したもので、一家の平和を願う縁起物とされています。
ほかにも、梅干しはその見た目から「シワができるまで長生きできるように」との願いを込めて用意します。
お食い初めにぴったりな香の物レシピのご紹介
赤飯ついて
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