みその基本-みそとは-
大豆と麹(こうじ)、食塩を混ぜ合わせて、発酵、熟成させた調味料です。
原料による分類では、4種類に分けられます。
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米麹を使った米みそ
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麦麹を使った麦みそ
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豆麹を使った豆みそ
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2種類以上のみそを合わせた調合みそ
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みその分布
豆みそは東海地方、麦みそは九州地方を中心に生産されています。米みそは全国で作られています。
豆みそは「東海の赤みそ」とも呼ばれ、「八丁みそ」「三州みそ」「名古屋みそ」と呼ばれるものもあります。懐石料理の赤だしや東海地方の郷土料理には欠かせないみそです。
豆みその特徴
豆みそは、濃厚な旨みと渋み、若干の苦みがあり、
甘みが少ない、東海地方特産のみそです。
塩分は他のみそよりも低い
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★豆みそは色が濃いことや、旨みが強く味が濃く感じることから、塩分が高めだと思われがちですが、他のみそに比べ、塩分は低めです。また、みその塩分は、同じ塩分量の食塩水よりも吸収されにくいことがわかっています。
★血圧が気になる方には、カリウムを多く含む緑黄色野菜、芋類、海藻類をたっぷり入れたみそ汁がおすすめです。
大豆が主原料なので、たんぱく質や旨み成分が多い
豆みそは他のみそに比べ、原料に占める「大豆」の割合が大きいため、たんぱく質や旨み成分(グルタミン酸)を多く含みます。
出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
★グルタミン酸を多く含むことで、旨みを強く感じます。
★大豆は畑の肉と呼ばれるほど、たんぱく質が豊富な食材です。その大豆を発酵・熟成させて、みそにすることで、たんぱく質が吸収されやすい形に変わっています。大豆そのものを食べるよりも、みそとして食べる方が、栄養素が消化吸収されやすいと言われています。
★みそのたんぱく質には、加熱すると食品のニオイ成分を包み込む効果があります。特に豆みそはたんぱく質を多く含むので、肉や魚などニオイが気になる食品と一緒に調理すれば、食材のニオイが隠れてより一層おいしく仕上がります。ぜひ、さばのみそ煮に豆みそを加えてみてください。
豆みそは煮込むほどおいしくなる
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★豆みその持ち味である”旨み”や”コク”は煮込むほどに強くなります。豆みそを使った煮込み料理として、代表的なものにはみそ煮込みうどんや土手煮があります。
★米みそや麦みその持ち味である”甘み”や”香り”は、加熱により飛びやすいという特徴があります。「みそは煮えばながおいしい」という言葉は、米みそや麦みそに使われます。
ちょい足しで料理がおいしくなる
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★豆みそのたんぱく質はアミノ酸とペプチドに分解されています。いつものお料理に豆みそをちょい足しすることで、旨みとコクをアップさせることができます。
西洋料理のシェフに聞きました
西洋料理のシェフが隠し味に使っている”みそ”。その中でも豆みそはタンパク質やうまみ成分(グルタミン酸)を多く含みます。
だから、豆みそを”ちょい足し”で、いつもの料理がもっとおいしくなるのです。