人手不足の解消、生産性向上を目的として惣菜製品移載ロボットの試験導入を決定
イチビキ株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:中村光一郎、以下イチビキ)は、子会社のカネカ食品株式会社(本社:岐阜県岐阜市、代表取締役:中村光一郎、以下カネカ食品)の工場へ、2023年3月の稼働を目指して、ロボットフレンドリーな惣菜製品移載ロボットを試験導入することを決定しました。
ロボットを活用した惣菜製品移載工程の自動化を図ることで、人手不足の解消や生産性の向上、安定した商品供給を目指します。
カネカ食品への惣菜製品移載ロボットの試験導入について
イチビキは味噌、しょうゆ、つゆ等の調味料、惣菜、釜飯の素などを製造販売する食品メーカーです。近年は消費者ニーズの変化に対応するため、惣菜商品群の育成にも力をいれており、2009年に子会社化したカネカ食品では、主に惣菜や釜飯の素を製造しています。それらの商品群は味噌、しょうゆ等の調味料に比べ、多くの従業員の手作業が必要です。カネカ食品では番重(ばんじゅう)と呼ばれるプラスチック製の食品用コンテナに、製品や具材パーツを載せ替える作業をパート従業員の手作業で行っています。
現在は多くのパート従業員に支えられていますが、今後は人員確保が難しくなることや、賃金の高騰も予想され、人手不足は大きな課題となっています。また、生産性向上は良い品質の商品を適正な価格で消費者へお届けするために、食品メーカーが継続的に取り組むべき課題です。これらの課題を解決し安定した商品供給を行うために、惣菜製品移載の工程改善を検討してまいりました。
この度、今年度の経済産業省の事業である「革新的ロボット研究開発等基盤構築事業※1」および、農林水産省の事業である「農林水産物・食品輸出促進緊急対策事業のうちスマート食品産業実証事業のうち、モデル実証事業※2」に共同参画し、一般社団法人日本惣菜協会を中心に、株式会社FAプロダクツ(本社:東京都港区、代表取締役社長:貴田義和)、日本サポートシステム株式会社(本社:茨城県土浦市、代表取締役社長兼CEO:天野眞也)、コネクテッドロボティクス株式会社(本社:東京都小金井市、代表取締役:沢登哲也)とともに、2023年3月の稼働を目指して、ロボットフレンドリーな環境を構築し、惣菜製品移載ロボットを試験導入することにしました。
ロボットを活用した惣菜製品移載工程の自動化を図ることで、人手不足の解消や生産性の向上、安定した商品供給を目指します
※1 経済産業省 「令和4年度 革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」
経済産業省では、人手不足への対応等が喫緊の課題となっている施設管理・小売・食品の分野にフォーカスをあて、食品分野で特に人手がかかっている惣菜製造において、ロボットにとって盛り付けしやすい盛り付け方法や、掴みやすい包装容器の在り方等、ロボットにやさしい環境、「ロボットフレンドリーな環境」を構築することを目的とするものです。
※2 農林水産省 「令和3年度補正 農林水産物・食品輸出促進緊急対策事業のうちスマート食品産業実証事業のうち、モデル実証事業」
農林水産省では、食品産業の生産性向上により国際競争力を強化するため、AI・ロボット・IoT等を活用した食品の製造・品質管理の自動化技術を実際の食品製造の現場にモデル的に導入・実証する取組を支援するとともに、より多くの中小企業が導入できるよう、低コスト化や小型化のための改良の取組を支援しています。